本記事では、ストレッチ包装機の、種類や構造などについて、解説致します。
ストレッチ包装機とは
ストレッチ包装機とは、ストレッチフィルムを対象物に巻き付ける機械の事です。
ストレッチ(stretch)は、引き伸ばす、引っ張る等の意味で使われており、
伸びるフィルムがストレッチフィルムで、主にポリエチレン(PE)で作られています。
ストレッチフィルムは、
1.輸送や保管時の荷崩れ防止
2.荷物が汚れたり濡れてしまうことの防止
3.荷抜きの防止
4.虫などの異物混入の防止
5.字を書いたり、色付きフィルムを使う事での識別管理
などの目的で重宝されています。
このストレッチフィルムを人の手で巻きつけようとすると、
パレット積みされたような対象物の周りをぐるぐると回らなければなりません。
実際に作業されたことがある方ならばおわかりと思いますが、正直目が回ってしまいます。
この作業を代わりにやってくれる機械がストレッチ包装機です。
ストレッチ包装機を使用することにより、作業環境改善などの省力化、
人手不足に対応する省人化に貢献します。
ストレッチ包装機の種類
ストレッチ包装機にはワークや目的に合わせていろいろな種類があります。
まずパレット上に積まれた荷物にフィルムを巻き付ける機械をパレットストレッチ包装機といい、
主に梱包ラインに組み込むような人の手を一切使わないで済む全自動型と、
荷物の出し入れと対象物へのフィルムのセットが必要な半自動型があります。
その他にフィルムは人の手で持ち対象物が回転する手動型や、
パレットサイズを気にしない、ワークの周りを車輪の付いた機械がまわる自走式、
場所を選ばず使用可能なハンドリフト一体型などもあります。
このような形状・機能とは別に、フィルムを横に3~4倍延伸させるプレストレッチタイプや、
横だけではなく縦にも延伸させる二軸延伸タイプもあります。
フィルムを延伸して使用することにより、その消費量やランニングコストを抑える事ができます。
またパレット用包装機の他に、サッシの部材や床材などの長い製品を集積・積層したものを、
ストレッチフィルムをスパイラル状に巻いて結束・包装する長尺物用ストレッチフィルム結束包装機や、
ドーナツ状のコイルやホースをストレッチフィルムで結束・包装するような機械もあります。
経済的なプレストレッチとパワーストレッチ
ストレッチフィルムを延伸させるプレストレッチタイプは、フィルムの使用量を減らし経済的であることが特長です。
ただし、フィルムを伸ばせばその分に反比例して厚みが薄くなってしまいます。
フィルム厚が薄くなることにより、揺れに対しての強度が落ちてしまう為、プレストレッチタイプは、重量物にはあまり適しません。
フィルムをプレストレッチほど延伸させずに巻き付けるタイプをパワーストレッチと言います。
パワーストレッチタイプは強靭性に優れ、輸送時の荷崩れ防止に最適です。
プレストレッチタイプとパワーストレッチタイプでは、使用するフィルムも異なります。
パレットストレッチ包装機の構造
一般的なパレットストレッチ包装機である半自動型は、パレットを載せる円形のターンテーブルと、
ストレッチフィルムを繰り出すヘッド、及びヘッドが上下するマストや操作パネルなどで構成されます。
パレットを載せたターンテーブルが回転し、ヘッドがマストを上下してフィルムを巻き付けていきます。
ヘッドにはストレッチフィルムを伸ばすためのテンションローラーが付いています。
オプションで、ワークの天面を抑える上抑え板(プラテン)や、
ハンドパレット等がターンテーブルの高さまで上がれるスロープを設置可能です。
対応するパレットサイズは1100mm以内が一般的ですが、ターンテーブルを大きくして
それ以上のパレットサイズに対応した機種もあります。
包装可能なワークの高さは2100mm程度までで、機械の全高は2500~2700mm前後となります。
全自動包装機と梱包ライン
製品を出荷する際の最終工程がパレットへの積み付けとストレッチフィルム包装です。
梱包ラインで自動化する際には、パレットへの積み付けをパレタイジングロボットで行い、
その後工程がストレッチ包装機となります。
全自動型のパレットストレッチ包装機は、パレットの搬入からフィルムのワークへのセット・巻き付け、
パレットの搬出まですべて自動化されており、フィルムの補充・取り換えを除けば人の手を必要としません。
全自動パレットストレッチ包装機への搬入・搬出はパレット用のローラコンベアにて行われ、
包装機のターンテーブルの上にもコンベアが付いています。
ワークを検知して自動で搬入し、搬入完了後にフィルムの巻き付けなどを全自動で行います。
ワークの天面を保護するトップシートを自動で掛ける事もオプションにて可能です。
包装完了後にはもちろん自動で搬出され完了となります。
ストレッチ包装機のメーカー
・積水樹脂
→全自動型・半自動型・手動型・移動タイプ等、長尺物用、フィルムの取り扱いも有り
・ストラパック
→半自動型が主
・司化成工業
→半自動型・自走式・移動式手動型等、フィルムの取り扱いも有り
・伊藤忠マシンテクノス
→米LANTECH社製全自動型・半自動型
・松本システムエンジニアリング
→二軸延伸タイプ
・大阪タイユー
→半自動型、手動型
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